不登校のお子さんに「発達検査を受けてはどうか?」と勧めることがあります。
親御さんの中には、
- 発達検査に拒否感を持たれている方もいらっしゃいますし
- 発達検査を勧められたということ自体で傷つかれる親御さん
もあります。
私は、発達検査は、どなたでも受けておくといいと考えています。
我が家では、私も主人も長男も次男も受けています。
子どもたちは検査の内容より、自分のIQが気になるようです。
発達検査は、このIQという得点が出るものがあるために、頭の良さを測るというイメージが強い。
でもはっきりいって“本質”はそこではありません。
発達の検査の本質は“子どもさんの世界を知ること”です。
私の経験をお話ししますと次男が中学生の時、プログラミングにハマってしまい、パソコンに依存している時がありました。
ただ小学6年の時にいじめにあって、随分傷ついていたので
「仕方ないかなあ」
とは思っていましたが、親としては、時々怒りが爆発してしまうこともありました。
そこで以前とった発達検査の結果を発達検査の専門家に見てもらって相談すると
「なるほど、頭の回転は早いけど、不器用やからプログラミングは、すごくいいんじゃない?
むしろパソコンがこの子を救っているんじゃない?」
と言われました。
納得です。
というのも次男は
「パソコンは、思ったことが現実にすぐになる」
とよく言っていました。
頭に思ったものを、現実社会ではうまく実現できない。
不器用だし、いじめもある。
だからこそのパソコン・プログラミングだったんですね。
この専門家の一言で私は次男の世界を理解でき、それまで
「パソコンばっかり」
と怒っていたのが
「やること先やってね。」
と、声かけがマイルドになりましたし、私自身イライラしなくなりました。
このように、発達検査の結果は現実と照らし合わせて使うことが必要です。
実は、子どもさんが発達検査を受けた後、結果についての説明があると思うのですがこれが
“わかったようなわからないような説明”になることが多いのです。
発達検査は、目に見えない能力を目に見える結果に置き換えるわけですから、上手い言葉がない時もあります。
そして発達検査を取る方は、お子さんの日常を知らないので
- どうしても抽象的
- 一般論的な検査結果の説明
になり、わかったようなわからなかったような説明になる。
ですので親御さんからは
- お子さんの様子
- 得意なこと
- 困っていること
などをお伝えになり、お子さんの生活と検査結果を照らし合わせて、お子さんの世界を知る手がかりを探していくのです。
こうして擦りあわしていき、生きた検査結果にしていくのです。
子どもさんの世界を知る。
そうすれば、子どもさんの気持ちを深く理解できるのです。
発達検査は“子どもさんの世界を知ること”とわかっていただければ、拒否感は少し和らぐのではないでしょうか?
もし、受けられれば、検査結果をわかったようなわからなかったようなで終わらせてはいけません。
検査をした人に食らいついて、言葉にしてもらって、子どもさんの世界を理解しましょう。
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