簡単にいえば繊細な人で環境についてい敏感さを持つお子さんのことです。
学校の先生からHSCだといわれました。
どうしたらいいのでしょうか?
HSCさん(Highly Sensitive Child)は、簡単にいえば繊細な人で環境について高い感受性を持つ人のことです。
有名人がカミングアウトしてその概念が広まりました。
いいことではあるのですが、そのため混乱も起きています。
病名、障害ではありませんので、先生に言われたからと言って、HSCだからどうしなければならないということは、ありません。
ただお子さんが困っていることには、対応していきましょう。
学校に行きたくないと言っています。
特に音楽の授業がしんどいようです。
聴覚・視覚・触覚・嗅覚などをの感覚が非常に優れていて、ほかの人では気づかないことまで感じる。
それによって感情が大きく反応する。
そのため集団生活がしんどくなり、不登校になるというのはよくあります。
お子さんの場合はまず「聴覚」ですね。
小さいころからでしょうか?
昔から大きな音が苦手でした。
かなり軽減されてはいます。
それでも音楽の授業は、音が強くて泣きたくなるといっています。
まずはお子さんが、“音楽の時間に参加したいと思っているかどうか”がポイントです。
参加したい気持ちがあるなら、耳栓、ヘッドフォン、または席の工夫などできることを考えていきましょう。
参加できないぐらい苦しいなら、音楽の時間は、別室で勉強するなど一旦、お子さんの気持ちを受け入れましょう。
それから徐々に良い方法を探っていきましょう。
大きな音を毎日聞けば慣れますか?
少しずつ慣れていくことは有効なのですが、それにはお子さんが
「大きな音に慣れたいから取り組もう」
という意思が必要です。
何事も、前向きな意思がないとうまくいきません。
きちんとお子さんの意思を確認して、お子さんが選択していく形で進めます。
お子さんが授業に出たいという気持ちがあり、そのためにどうしたらいいかを親や先生といった大人と相談する。
そして大人は具体的な解決策をできるだけたくさん提案します。
(例えば耳栓、席を廊下側に、いつでも退席できるシステムなど)
お子さんがその中からやってみようと思うものを選び、実際の困り場面でやってみます。
一回ではうまくいかないかもしれません。
何度も話し合いをしながら、お子さんにとって、一番やりやすい効果のある方法を探していきます。
お子さんの困りごとが解決すれば一番いいのですが、完全な解決というのは難しいかもしれません。
しかしこの作業の中で、お子さんは
を実感していきます。
また、クラスの子がけんかをしていたのを見かけたりすると、心がしんどくなるようです。
音楽の時間の解決の方向が見えてきたら、こちらも対処方法を考えましょう。
同じように、子どもの意思から始まり、大人が提案し子どもが選択するという一連の流れです。
この繰り返しをしているうちに、お子さんはどんなことも自分でコントロールする方法がある。
一人ではないという感覚をもつ。
学校は社会に出るまでの練習の場です。
大人になるまでにいろいろ試して、対処方法を知りだんだん強くなっていくことを目指すのです。
HSCさんを支援するポイント
“お子さん”が「この場にいたい」と思う
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そのために“どうしたらいいか”を考える
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“大人”からの「選択肢」の提案
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“お子さん”が「選択」して試してみる
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うまくいかない
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“大人”に「相談」
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“大人”が「提案」
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“お子さん”が「選んで」試してみる
▼
現状が少しずつ「改善」
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繰り返す
|HSCさんに伝えたいこと
この世は、自分でコントロールできます。
そして助けてくれる人がいるので一緒にいろいろ試してみましょう。
|HSCさんの親御さんに伝えたいこと
お子さんが大人になったときに社会で適応する方法を自分で考えて実行できるようにすることが目的地です。
そのため子どものうちにいろいろな場で試行錯誤すると考えてください。
“学校の成績がどう”というところにとらわれると、親子ともに苦しくなります。