自傷行為とは、自分で自分を傷つける行為のこと。
リストカット(かみそりなどで手首を切る)のほかに、腕や太ももを切ったり、自分で自分を殴ったり、わざと骨を折るように壁にぶつかったりなど多くの種類があります。
虫刺されの皮膚をひどくかきむしったり、かさぶたをはずしたりするのも場合によっては自傷行為と考えることもあります。
大切なこと
リストカットするお子さんに何が起こっているか
心の傷が大きすぎる
このままでは精神が崩壊する
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(ほぼ反射的に)リストカットをするしかない
「痛い」「血が出た」「助けて」
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“心の傷”が“身体の傷”に変換される
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手当て(止血、消毒)
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脳からエンドルフィン(脳内麻薬)がでて、痛みが和らぐ
同時にエンドルフィン(脳内麻薬)の働きで、気分が高揚して“多幸感”を感じる
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「切ると落ちつく」「切るとすっきりする」
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これはいい
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脳内麻薬は、だんだん効きが悪くなる
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もっと切るしかない
|リストカットをしているお子さんへ伝えたいこと
こんなにまで追い込んでごめんなさい。
何かできることはありませんか?
あなたが少しでも楽になること教えてください。
|親御さんにお伝えしたいこと
リストカットをしていることを親御さんに見せたことは、お子さんは親御さんに助けてほしいと言っているということです。
どうか子どもさんにかけより、抱きしめてあげてください。
先日、娘と言い合いになり、気が付いたら娘が手首を切っていました。
本当にびっくりしてしまいました。
私の気を引きたいだけだと思うのですが。
リストカットは、だんだんエスカレートしますので、結局は死に一歩一歩近づいていく行為です。
気を引くだけならいいのですが、そんなに簡単なことではないかもしれません。
エスカレートするのですか?
リストカットは、あまりにもつらくて、自分一人では受け止められない、死にたいくらいつらい。
そんなときに手首を切るのです。
そうするとあまりの痛さに、何も考えられなくなる。
すると身体は、危機を感じて脳からエンドルフィンという脳内麻薬がでて、痛みをしずめます。
このエンドルフィンは、脳内麻薬というだけあって鎮痛効果だけでなく、気持ちを高揚させ多幸感をもたらします。
つまり切るとすっきりする・落ち着くというわけなんです。
はじめは、死にたいくらいつらい気持ちを収めるためにリストカットしたのですが、今度はもっと落ち着きたい・早くすっきりしたいと、エスカレートしていくのです。
絶対にこれ以上は切らないようにしないといけませんね。
どうやったらやめさせられるのでしょうか?
子どもさんは、死ぬほどつらいから切っているのです。
「切るな」といって、これを取り上げると、子どもさんはどうやってつらい気持ちを解消すればいいのでしょうか?
切ることを無理にやめさせるのではなく、“切らないでいられるように”はしてあげられないのでしょうか?