お子さんが不登校になったとき、どこに相談すればいいか迷いませんか?
できればお住いの奈良であった方がいいのではないでしょうか。
学校の先生に相談すべきか、それとも外部の専門機関に相談すべきか。
学校内なら誰に話せばいいのか。どこに行けば本当に役立つアドバイスがもらえるのか。
私は奈良県の公立小学校で28年間、養護教諭(保健室の先生)をしてきました。
教育相談のコーディネーターも担当し、多くの親御さんに相談先の情報を提供してきました。
そして、自分自身も長男が不登校になり、実際に奈良県から通う範囲でのさまざまな相談先に連絡したり訪ねた経験があります。
その両方の経験から、不登校の相談先の選び方と、奈良県内の具体的な相談機関を正直にお伝えします。
学校に相談すべき?それとも外部?
学校は不登校の相談先としてふさわしいか
まず、お子さんが不登校になったとき、最初に相談するのは学校の先生だと思います。
しかし、私の経験から正直に申し上げますと、不登校の相談場所として「学校・先生」は、難しいと思っています。
理由1:先生は不登校について詳しくない
先生たちは「学校に来ている子ども」に「何かを教えること」は得意です。
そしてたくさん学ばれている。研修も積極的に受けられています。
しかし不登校の相談、心についてとなると、講義は受けていたとしてもそんなにたくさんはないのです。
保健室で働いていて感じたことは、先生たちは不登校のお子さんについて、実はそれほど多くの知識や経験を持っていないということです。
理由2:先生は学校に適合した人が多い
先生たちは「学校の先生になろうとした」というぐらいですので、学校のシステムにある程度は"適合された方"だといえます。
- 学校が好きだった
- または学校のシステムが気にならなかった方が多い
そうすると:
- 少数派の子どもの気持ち
- いじめられた子どもの気持ち
- 弱い立場の子どもの気持ち
- 勉強がしんどい子どもの気持ち
頭では十分わかっていても、肌感覚としては、ずれてしまうというのは当然といえば当然です。
しかし、学校やクラスを運営するには、学校が好きだったパワーあふれた前向きな先生が必要です。同じくパワーあふれた子どもたちに立ち向かうには、適任とも言えます。
どの人にも得意不得意はありますので、先生に不登校の相談をして、しっくりいかないなあということはあるのも当然とも言えます。
学校との付き合い方|情報交換と割り切る
もし学校、先生に相談されて、とても安心できる、信頼ができるということでしたら、とても素晴らしいことです。
しかし、もし学校、先生としっくりいかないなら、相談ではなく:
- 情報交換
- 事務連絡
と割り切られるのがいいと思います。
そして学校以外の場所で相談場所を確保してください。
学校内で誰に相談するか
それでも、まずは学校に話に行く必要があることも多いと思います。
では、学校内の誰に相談すればいいのでしょうか?
まずは担任の先生に
最初に相談する相手として自然なのは、やはり担任の先生です。日頃、お子さんと一番近くにいて、日々の様子を見てくれている存在ですね。
ただし──
- 担任に話しても、話が進まない
- あまり理解してもらえない
- あるいは、担任自身がお子さんにとってのストレス源になっている
こういった場合、担任だけで止まってしまうと、学級でのできごとの一つで終わってしまいます。
担任も子どもと同じように、学校内では"評価される側"で競争を強いられている面があります。担任自身も意識的か無意識かは置いといて、自分の評価が関係するかもしれない事象は小さく見積もって、大ごとにしたくないのです。
ですので「問題解決への動きがないなあ」と思われたら、他にご相談されることをお勧めします。
担任の次は誰に相談するか
学校内は、校長、教頭の管理職以外は、上司部下という関係がなく、新任さんもベテランさんも同じ並びになります。ですので公務分掌と言って、担当の業務で考えていきます。
例えば:
- 学年主任(学年の中では、経験の長い人。この方が良い方ならここがいいかな?)
- 人権の担当(差別的なできごとの相談など)
- 生徒指導の担当(いじめ、友人関係など)
- 特別支援コーディネーター(発達的な問題、勉強方法など)
- 教育相談コーディネーター(心の問題など)
- 養護教諭(身体と心の問題など)
- スクールカウンセラー(心理面の相談)
誰がどの仕事をしているかは、ホームページや学校便りなどでお知らせされていると思いますので、調べられると思います。
スクールカウンセラーという選択肢
まずはスクールカウンセラーにご相談されてみるといいでしょう。
おすすめの理由:
不登校などの問題は、お子さんの現状に学校がフィットしていないことが一番の要因です。そのフィットを目の前でそして客観的に見ることができるのは、スクールカウンセラーです。
なによりお子さんに一番身近ですし、相談にも行きやすいのではないでしょうか?
メリット:
- ✅ 子どもに一番身近
- ✅ 学校の状況を直接把握している
- ✅ 相談に行きやすい
- ✅ 無料
デメリット:
- ❌ 相談場所が学校であるという矛盾がある
- ❌ 常勤ということはあまりないため、1年ごとに担当が変わることがありえる
知らない先生のところへ行くのは…
いきなり面識のない先生に会いに行くのは、やっぱりハードルが高いですよね。
そんなときは:
- 校長先生や教頭先生など、管理職の先生にまず相談して、担当の先生を紹介してもらう
- 以前お世話になった担任の先生や、兄弟の担任だった先生など、知っている先生に声をかける
- 役員をされているママ友などいいヒントをくださるかもしれません
少し怖い話ですが…
学校の中にも「力関係」や「派閥」があるのが現実です。
時には、特定の教師が権力を持ちすぎていて、校長でさえも物が言えない…ということもあります。
その場合は、学校内ではなく、教育委員会や文部科学省に相談するという選択肢も視野に入れてください。
残念ながら、教師間のいじめが存在することも、現実としてあるのです。
学校外の相談先|3つの選択肢
学校以外ではどこに相談したら良いか?
結論を申しますと「どこ」に相談するかというよりは「誰」に相談するか。
私は、教育相談のコーディネーターとして、親御さんに学校外の相談場所の情報を求められることが多かったので、いつもアンテナをはって情報を集めるようにしていました。そして、可能な限り実際に相談場所に電話をしたり、訪問したりもしていました。
その後、長男が不登校になったものですから、今度は実際に自分が相談をする立場としても、色々なところへ行きました。
その経験から申しますと、どんなに立派な建物で、素晴らしい肩書きのカウンセラーでもしっくりいかないこともあります。また、新卒の教員にふと労ってもらった一言で気持ちが楽になり、救われることもあります。学校に紹介されたスクールカウンセラーの言葉で、涙が出るほど悔しい思いをしたこともありました。
つまり「人」なのです。
学校外の相談場所といえば、教育委員会など都道府県や市町村、大学、民間などが運営しているものがあります。まず①から順番に検討してください。
① 公立の相談室(教育委員会運営)
市町村または都道府県の教育委員会が運営している相談室です。
メリット:
- ✅ 学校と連携を図り、対応してくれる
- ✅ お子さんが通えば出席扱いになることも可能
- ✅ 利用は基本、無料(有料となる検査などあり)
- ✅ プレイセラピー、箱庭療法、芸術療法など幅広く対応が可能
- ✅ 心理テスト、検査なども受けられる
- ✅ 組織としての対応となるので、カウンセラーの力量の差は出にくい
- ✅ 安心感は高い
デメリット:
- ❌ 予約はタイミングによるが、時期によっては取りにくいこともある
- ❌ 受付時間は平日の日中がほとんど
- ❌ 文部科学省の方針で運営されているので、基本的な考え方は学校と同じ枠組みになる
② 心理系の大学に付属する相談室
大学の先生の指導の下で、カウンセリングを受けることができます。
メリット:
- ✅ 比較的予約は取れる
- ✅ プレイセラピーなどのセラピー、検査など対応可能
- ✅ 大学の先生の専門性によっては貴重な支援を受けられる
- ✅ 費用は3,000円〜5,000円程度(比較的安価)
- ✅ 土曜日に開室されていることもある
デメリット:
- ❌ 大学の相談室は、その大学に通う「大学生の実習場所」としての役割が強い
- ❌ 学生の実習のカリキュラムのためか、支援に偏りがあると感じることがある
- ❌ 土曜日は運営しているところもあるが、予約の枠は毎日から週数回など幅が大きい
実は大学の相談室は、心理学を専攻する学生さんの実習場所としての役割が大きい。親御さん、お子さんが受けるカウンセリング、セラピーはそのまま学生さんの実習となります。主役は実は、大学の学生さんです。
ですので行ってみて、ぴったりだ!と思えばとてもラッキーです。
こんな方におすすめ:
- 公的機関がしっくりこなかった方
- 平日の昼間に時間を作れない方
③ 民間・個人経営の相談室
相談室によって運営はさまざまです。
メリット:
- ✅ 民間ならではの、枠組みにとらわれない自由なスタイル
- ✅ 土日や夜間も対応していることが多い
- ✅ 文部科学省も「教育機会均等法」で公立と民間の連携を進めている
デメリット:
- ❌ 費用がかかる
- ❌ 質にばらつきがある
事前に確認すべきこと:
- 営業時間
- 料金
- カウンセラーの取得免許
- 経験
- カウンセラーの不登校・学校の考え方
選び方のポイント:
インターネットや口コミなど広く情報を集めて、イベントや相談会などをうまく利用して、カウンセラーに直接会われて、判断されることが必要です。
新しい切り口の支援は、よく内容やその根拠を確認してください。所有免許や経歴をしっかり見て、無料体験などのサービスを利用して実際にお会いすることをおすすめします。
こんな方におすすめ:
- 学校や公的機関とは違う視点が欲しい方
- 柔軟な対応を求める方
奈良県内の具体的な相談機関
奈良県の教育相談窓口
例えば・・。
奈良県立教育研究所
各市町村の教育委員会の相談室
適応指導教室
子ども家庭相談センターなど
詳しい情報(場所・電話番号・受付時間)は、お住まいの市町村の教育委員会または奈良県のウェブサイトをご確認ください
奈良県内の大学付属相談室
奈良県内には、以下の大学に心理相談室があります:
- 奈良教育大学
- 帝塚山大学
- 奈良大学
- 奈良女子大
- 天理大学
詳しい情報(場所・料金・予約方法)は、各大学のウェブサイトをご確認ください。
医療機関(精神科、心療内科など)
不登校であるだけでは病院に行く必要はありませんし、相談場所となると医療機関はふさわしくないかもしれません。医療機関は病気を診断して、治療するところです。
こんな時は医療機関へ:
ただ、日常の暮らしでお子さん自身または親御さんが困っておられることがあれば、かかられるといいと思います。
- 体調
- 食事
- 睡眠
- 運動
- 排泄
- 感情のコントロール
など。
情報を集める方法:
奈良は、そもそも病院が少なく、予約が取れても初診日は2週間から2ヶ月先といったような状況が多いです。
情報を集めるポイント:
1.かかりつけ医に相談
- お子さんの様子をよく知っている
- 適切なところを紹介してもらえるかも
2. 保健所や精神保健センター
- 無料の電話相談
- 病院の情報だけでなく、行くべきかどうかのアドバイスも
3. 学校の先生に聞く
- 担任、保健室の先生、スクールカウンセラー
- 「病院を紹介してほしい」ではなく「◯◯病院って通っていた人いましたか?」「このような状態で病院に行っていた人はいますか」
4. 奈良県の相談機関に尋ねてみる
- 奈良県のウェブサイトに相談機関一覧があります
※具体的な病院名は、個別の状況に応じて上記の窓口でご確認ください。
一番大切なこと|「場所」ではなく「人」
カウンセリング、相談には明確な答えはありません。
カウンセラーはお話の中で何が最適かを親御さんとお子さんの心の内面に触れ、一緒に探索します。
親御さん、お子さんが信頼できないと思う人といくら話をしても、そのカウンセラーは心の内面には辿り着くことはできません。
時間がもったいない。
我慢したり、カウンセラーに気を使う必要はありません。
カウンセラーと合わないと感じたり、嫌な感じを受けたなら、担当を変えてもらったり、相談場所を変えるなど対応してください。
親御さんとお子さんのためだけを考えればいいのです。
長く書きましたが「人」を癒すのは「人」なのです。
信頼できるカウンセラーの見つけ方
信頼できるカウンセラーに出会えれば、そちらに数回から月一回など通い、お子さんの様子を話してください。
カウンセラー側も、ある程度お子さんと学校の様子がわかればアドバイスも的確になっていきます。
そうやって通っていくうちにカウンセラーは心強い味方になっていくのです。
相談先を選ぶ時の大切なポイント
1. 本心を話せる場所を選ぶ
相談者が本心を言えないという相談は時間の浪費です。お子さんも、親御さんも、安心して本音を話せる場所を選んでください。
2. 複数の相談先を持つ
一つの相談先だけでなく、複数の相談先を持つことで、様々な視点からアドバイスを受けられます。
3. 合わないと感じたら変える勇気を
カウンセラーとの相性もあります。合わないと感じたら、遠慮なく他の相談先を探してください。
元養護教諭として伝えたいこと
私は28年間、養護教諭として保健室で多くの親御さんと子どもたちと向き合ってきました。そして、自分自身も長男の不登校で、さまざまな相談先を訪ね歩きました。
その経験から言えることは:
良い相談先とは、肩書きや場所ではなく、あなたとお子さんを本当に理解してくれる「人」がいる場所です。
今はまだ出会っていないかもしれません。でも一度信頼できる人に出会えれば、道が開けることも多いのです。
合わないと感じたら、遠慮なく次を探してください。それは決して失礼なことではありません。お子さんのためです。
学校に話に行く…もしかしたらとても親御さんにしましたらハードルが高いかもしれませんね。きっとあまりいい話をされに行くのではないでしょうから…。話によりますがおおむねは、対応は、遅くなるより早めに動かれてほうが、解決は早いです。お子さんのため、ほんの少し勇気出してくださいね。
まとめ
不登校の相談先について、大切なポイントをお伝えしました。
- 学校は不登校の相談先として限界がある
- 学校とは情報交換と割り切る
- 学校内では:担任→学年主任・養護教諭→管理職の順で
- 学校外の相談先:公的機関→大学→民間の順で検討
- 奈良県内には教育委員会、大学、民間の相談機関がある
- 一番大切なのは「場所」ではなく「人」
- 合わないと感じたら遠慮なく変える
一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。
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一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。 |
