お子さんが「見えない」と言うので病院に行ったら、目に異常はなく、ストレスが関係があるといわれて戸惑っていませんか?
私は公立小学校で28年間、養護教諭(保健室の先生)をしてきました。
保健室で、心因性視力障害の子どもたちと出会ってきました。
その経験から、心因性視力障害とは何か、親ができる対応をお伝えします。
心因性視力障害とは?目に異常がないのに見えない
目の機能には問題がないけど、心の問題が関係して視力が下がることがあります。
心因性視力障害と言います。
私が保健室の先生をしていた時は、割によくある事象でした。
例えば
目をぶつけたお子さんを病院に連れて行くと
目を検査しても異常はないのに、見えない。
ということがあり、実際に視力検査をしても視力が出ない。
トリック検査で分かること
その時は、トリック検査と言って
初めは、度の弱いレンズに度の強いレンズを足していって視力検査をします。
本当はある程度の度数で見えるようになるはずですが、いつまでもはっきり見えないという。
今度はそれを打ち消すレンズを足していく。
こうするとある時点で度数はプラスマイナスゼロになるのです。
つまり伊達レンズです。
そのレンズの時に見えたりする。
心因性視力障害の検査法です。
なぜ心因性視力障害が起こるのか
目の怪我で病院に行ったのであれば
当然目をぶつけたショックで心が不安定になって、こう言ったことはよく起こります。
ただこれが日常で起こることがあります。
いわば目の怪我と同じようなストレスが、そのお子さんの日常にあるわけです。
目が見えるためには、*目(レンズ・網膜)・視神経・脳(視覚野)が協力して働いています。
さらに、ピントを合わせる働きには自律神経(特に交感神経)が深く関わっています。
交感神経が適度に働くことで、毛様体筋が収縮し、ピント調整がスムーズに行われます。
そして「どこを見るか」「見たものをどう処理するか」は、集中力や注意力が大きく影響します。
心因性の視力障害は、この仕組みのどこかがストレスや不安により一時的に不安定になることで起こるものです。
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交感神経が不安定になる → ピントを合わせる筋肉がうまく働かない
(=ぼやける、視力が落ちる) -
集中力や注意のコントロールが乱れる → 脳での「見る」処理が低下する
(=“見えているのに見えにくい”状態)
つまり、目の構造には問題がなくても、ストレスによって視力の機能が落ちるのが心因性視力障害です。
治療は必要?自然に回復する?
心因性視力障害は、機能的には問題はありませんので、視力については経過観察をするだけで特に治療はしません。
ただそういう状況にあり、そのストレスをお子さんが処理しきれていない。
ということはご理解ください。
そして大体は、お子さんの心の成長やストレスとなる物事の解決により自然と回復します。
ただ、一旦回復してまた再発。
ということもあります。
親ができること|ストレスへの向き合い方
根本的に、ストレスの処理が得意でないお子さんが、このような形で表現するという理解をしてあげてください。
しかしストレスの処理を周りがすることはできません。
お子さんが成長していく過程で、処理する力をつけていくしかありません。
もし、ストレスの内容がお分かりになっているようなら
- 今の状況
- 気持ち
- どのように考えるといいか
とか、やんわり聞いていただくと、お子さん自身のストレスの処理を助けることになることもあります。
ただ
- 口に出したくない。
- 自分でも気づいていない。
という場合もありますので、状況を見ながらの対応になりますね。
基本的には、お子さんが自身で処理できるようになることを支える。
という感じです。
専門家に相談すべきケース
視力が下がると、学校生活では、黒板の字が見えないなどいろいろと困ったことが起きますから、一旦は病院に行かれるのがいいかと思います。
もしそのストレスが、生死にかかわっていたり、親御さんから見てこれは厳しい。
と思われるようでしたら、専門家にご相談されることをお勧めします。
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一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。 |
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