お子さんが不登校で、修学旅行に参加すべきか迷っていませんか?
私は公立小学校で28年間、養護教諭(保健室の先生)をしてきました。修学旅行を含めると50回以上、宿泊学習に参加し、不登校の子どもたちのサポートをしてきました。
その経験から、修学旅行に行くか行かないかの判断基準、様々な参加パターン、学校へのサポートのお願いの仕方をお伝えします。
修学旅行、行くか行かないかは誰が決める?
答え:お子さん自身が決めます。
親が決めるのでも、先生が決めるのでもありません。お子さん自身が決定権を持っています。
まず親子で確認すること
修学旅行の話をする前に、「行くか行かないかは、あなたに決定権がある」ということを親子で確認してください。
これまでの積み上げも大切なのですが、この確認がないと、お子さんは「無理やり行かされるかも」と警戒心を持ち、話の場さえ作れない時があります。
お子さんが修学旅行の話から逃げる理由
時々、「子どもが修学旅行の話をしようとすると逃げるので話せない」という相談を受けます。
なぜ逃げるのか?
親御さんが修学旅行がすごく楽しかった経験をお持ちだと、「子どもにも行って楽しんで欲しい」という気持ちが、お子さんに伝わってしまいます。
するとお子さんが「修学旅行に無理やり行かされるかも」と警戒心を持ち、話の場さえ作れない時があります。
お子さんが「行かない」と意思表示している場合
もしお子さんが「行かない」と自分で意思表示をしていて、それに嘘がないなら、これは尊重してあげてください。
修学旅行の情報を伝える手順
お子さんも決めかねているようでしたら、説明はしたいところです。
手順
1. 決定権の確認 「行くか行かないかは、あなたに決定権がある」ということを親子で確認
2. 情報を聞きたいか尋ねる 修学旅行の情報を聞きたいか、または伝えてもいいか尋ねる
3. 快く了解でなくても「拒否」でなければ伝える
- 修学旅行の行程
- グループ分け
- どのようなサポートを学校は準備しているか
- 親御さんの意見
お子さんから質問が出たら
もしかしたらお子さんから「この時はどうなるの?」なんて質問が出るかもしれません。少し興味を持ってくれた証拠です。うれしいことです。
ここで嘘や予想で答えては、ダメです。
違っていたらお子さんは二度と信用してくれなくなります。
わからないことはわからないと伝えます。すぐに学校に確認してください。学校もそこまで考えていないかもしれません。
でも心ある先生なら、質問により「そういうことが気になるんだなあ」と、お子さんのことをより深く理解するきっかけになります。
学校のサポートをお願いする方法
私は保健室の先生として、宿泊学習で様々なサポートをしてきました。その経験から。
お子さんが少しでも行きたい気持ちがあるなら
先生に以下を伝えてください:
- お子さんの様子
- お子さんの思い
- どんなサポートがあれば行けるのか
そして、具体的にどんな方法があるのかも尋ねてみましょう。
「もしかしたら、結局行かないかもしれないから申し分けない」なんて思う必要はありません
先生たちは、本当に修学旅行を大切に思っています。その気持ちは、もしかしたら子どもたちより強いかもしれません。
先生は修学旅行が一生の思い出になることを理解しています。
そしてどの子も安全にそして楽しんでほしいと願っています。
だから「参加したい」という気が少しでもお子さんにあるなら、遠慮なくお伝えになられるといいです。
修学旅行中の先生は全集中
それから修学旅行に来ている先生たちは、学校と違って他になにも雑用がないのです。修学旅行に全集中です。
できるサポートはきっとしてくれます。
様々な参加パターン(私の経験から)
参加には、色々なパターンが考えられます。「全行程みんなと一緒」というのもいいですが、例えば:
パターン1:時間を限定
- 日帰りにした人もありました
- キャンプファイヤーだけ参加🔥
パターン2:場所を工夫
- 宿泊地に親戚の方が迎えに来るパターン
- グループ活動なしパターンで保健室の先生と待機
パターン3:寝る場所を工夫
- 夜は、先生の部屋で寝ると決めてきている子もありました
- みんなと寝て1時間寝れなかったら先生の部屋で寝るというお子さんもありました
パターン4:その他の工夫
- 荷物は宅配って子もいた
- 親が隠れて一緒についてきてたパターン(これは他校から聞いた話です。稀なパターンかも)
とにかく知恵を絞って、お子さんにぴったりの方法を探りましょう。
「行くか」「行かないか」は置いといて、考える時間も大切
お子さんと「あーでもない」「こうでもない」と考える。こういう時間も大切だったりします。
もしお子さんの中に少しでも「行きたい気持ち」があるなら、じっくり、ゆっくり、不安を解きほぐしていきます。
期限について:キャンセル料が一つの目安
ただ期限があります。それは仕方ないことです。
前日まで子どもさんを説得するパターンもありますが、もし前日キャンセルすれば数万円!それなら豪華なランチや遊園地にでも行けますよね。
いつまで待つか?
いつまで待つかはご家庭ごとに考えが違うでしょうが、キャンセル料がかかる時点が一つの目安になります。
キャンセルした後にやっぱり行きたい、ということもあり得ますが、社会のルールでは無理なのだということを、お子さんに知ってもらうのは悪いことでありません。
「行きたかった」と後悔しても、それが成長の一歩
「行きたかった」と、お子さんが後悔したとしても、しっかり話し合って、大人に自分の意見を尊重されて決まった結果なら、お子さんは、辛さを噛み締め「次は絶対・・・」と、決意するのです。
それがお子さんの力強い一歩になるのです。
「行かない」選択も大切な体験
あるお子さんの話です。
とある行事に行かなかったのですが、バスを陰で見送った後、私の目にはそのお子さんは「本当はみんなと一緒に行きたかった」という気持ちがあふれてきたように見えました。
次の日からそのお子さんは、驚くほどいろいろなことが前向きになりました。
お子さんの心が動いた瞬間でした。
行事でいろいろな体験をすることも大切ですが、これもお子さんにとって大切な体験です。
元養護教諭として伝えたいこと
私は50回以上の宿泊学習に参加してきました。その中で、不登校の子どもたちが様々な形で参加する姿を見てきました。
大切なのは、「参加する」ことではなく、「お子さん自身が納得して決める」ことです。
全行程参加しても、部分参加しても、参加しなくても、お子さんが自分で決めたことなら、それは成長の一歩です。
先生たちは、お子さんの参加を心から願っています。遠慮なく相談してください。
|
一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。 |

コメントをお書きください