「うちの子、トイレばかり行くんです」
「学校でもトイレが気になって授業に集中できない」
お子さんが頻繁にトイレに行く様子、心配ですよね。
私は公立小学校で28年間、養護教諭(保健室の先生)をしてきました。
保健室で、心因性頻尿の子どもたちを何人も見てきました。 その経験から、心因性頻尿と不登校の関係、そして親ができる対応をお伝えします。
まずは小児科へ:心因性頻尿かどうかの確認
お子さんがトイレに頻繁に行っている様子などが見られたら、まずはかかりつけの小児科に行かれることをお勧めします。
バイ菌が入ったことによる感染症の頻尿でしたら薬で治ります。
何も心配はありません。
感染症でないなら詳しい検査が必要になります。
この時点でかかりつけ医が指示されると思いますが専門医にかかる必要が出てきます。
(小児の泌尿器科など)
ここではおしっこの回数や量の記録をつけたり、MRIなどで膀胱や尿道などの働きを検査したりして、
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おしっこの回数だけが増えているのか、
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おしっこの量が増えているのか、
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おしっこが膀胱に残るのか、
など調べます。
おしっこをするという行動には、
- おしっこを作る(腎臓)、
- おしっこを貯める(膀胱)、
- おしっこを出す(膀胱と尿道)
などの過程があって、検査をしてみないとどこが悪いかがわからないからです。
検査で「異常なし」と言われたら:心因性頻尿の可能性
機能的に異常がないと判断されたとき、それは不安や緊張といった心の状態が、自律神経を通じて膀胱の働きを過敏にしていることを示しています。
つまり心因性のストレスによる頻尿ということになります。
心因性頻尿とは?ストレスが膀胱に与える影響
心因性の頻尿は、心のストレスが原因です。
強い不安や緊張が続くと、私たちの体は自律神経を乱します。
自律神経は、おしっこを「ためる」「出す」という膀胱の働きもコントロールしています。
心に強いストレスがかかると、この神経の連携がうまくいかなくなります。
その結果、まだおしっこが少ししか溜まっていないのに、膀胱をコントロールする神経が「満タンだ、早く出しなさい」という誤った信号を頻繁に送るようになります。
心因性頻尿と不登校:学校でのトイレの悩み
おしっこに何度も行きたくなるからといって、「その都度トイレに行けばいい」という簡単なことではないのが学校生活の現実です。
学校では、トイレに行くのは基本的に休み時間に限られ、授業中に席を立つには先生への申請が必要です。
お子様にとって、これは大きな心理的負担となります。
また、頻繁にトイレに行くことが、悪気のない同級生からの「また行ったの?」「くすくす」といったからかいの原因になることもあります。
心因性の頻尿であれば、すでにストレスがある状態です。
その上に、学校生活での新たなストレスを抱えることになり、これが不登校へと繋がるきっかけになってしまうのです。
親ができる対応:ストレスの原因を見極める
ここからさてどうするか?簡単にいえばストレスを取り除いて・・ということにはなるのですが、ただそんなに簡単ではないかもしれません。
原因がはっきりわからないこともありますし、いくつかのことが関わっていることもあります。
また、取り除くことだけがいいとも限らないからです。
例えば発表会のような行事がストレスであれば、無事に発表することが、お子さんの力になることもありますよね。
途中でやめた方がお子さんを大きく傷つけることになることもあるでしょう。
お子さんの様子や、ストレスになっているものの“お子さんにとっての価値”などを総合的にみて、
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ストレスを減らすのか
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ストレスに立ち向かうのか
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減らすならどのぐらい減らすか(例えば一部だけ取り除くとか、100%取り除くとか)
お子さんの様子や思いを大切にして決めていきましょう。
元養護教諭の体験談:次男の心因性頻尿とディズニーランド
うちの次男が不登校の時、心因性頻尿になりました。
その時の話ですが、いじめが絡んでいました。
私も次男も気が塞いだので、思い切って家族で東京観光andディズニーランド旅行を計画しました。
バス、電車、飛行機と乗り継ぐのですが、行きは、乗り換えるたびにトイレ!
飛行機でも1時間半の間に2回ぐらいトイレに行っていました。
でも1泊、2泊してデイズニーランドで楽しんでいるうちに、すっかりトイレに行かなくなりました。
帰りの飛行機に乗る前にトイレに誘うと
「お母さん、僕さっき行ったばっかりやろ!!!」
と、逆に怒られてしまいました。
でも旅行から帰ると、また頻尿に戻っていました。
心と体につながりは面白いものです。
当時は、私も色々心配しました。
「トイレ大丈夫?」
「またトイレに行くの?」
「さっき行ったから行かなくても大丈夫でしょ。」
「お医者さんがおしっこはできるだけがまんしてって言ってたやん。もうちょっと我慢したら!」
なんて言っていた時もあります。
でもこの旅行での子どもの様子を機に、やいのやいの言わないで、行きたいなら気が済むまで行かせるようにしました。
この旅行は2泊3日でしたので、子どもの心が安定すれば、短期間でも”治るときは治ること”を実感しました。
不登校の子どもへの対応:ストレス処理スキルを育てる
「心因性頻尿であれば、短時間で回復する可能性がある」
という事実が示すように、やはり大切なのは気持ちのようです。
ですから、お子さんと並行して進めていくといいのは、ストレスの処理スキルを身につけることです。
不安や緊張といった心が膀胱の収縮に影響しているのですから、
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不安とどう向き合うか
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どう現状に折り合いをつけるか
といったスキルを身につけることが、根本的な解決につながります。
カウンセリングなど心理教育は、このスキルを習得する上で有効な手段かと思います。
子育ての心配は尽きません。一人で悩まないでくださいね
とはいえ、次男は頻尿の前は心因性視力障害になったこともあります。
体質的にストレスを処理することが苦手なタイプでしたので、不安が体の症状に置き換わるようです。
子育てには心配が尽きませんね。
でも次男の名誉のために、お話しさせてくださいね。
その後、高校でよい友だちとの出会いで、物事への向き合い方を学んだようです。
そしてその友達とは今も強くつながっております。
居場所があることが根本的な不安の解消につながったようです。
今は大きな体調の崩れはありません。
ほっと一安心。
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