不登校と起立性調節障害

朝起きられなくなる起立性調節障害という病気

 

不登校のお子さんが

“起立性調節障害”

と診断されることはよくあります。

 

起立性調節障害という病気は

  • 朝起きられない
  • めまい
  • たちくらみ
  • 頭痛
  • だるさ
  • 動悸(心臓がどきどき感じる)

などが主症状の病気です。

 

自律神経の働きが乱れて、循環器がうまく働かなくなることが原因です。

 

 

自律神経がなぜ乱れるかというと、すべてが解明されてなくて原因不明な点もあるのですが

自律神経の成長が身体の成長に追い付かない

といわれています。

 

そこに、身体的・精神的ストレスが影響することの、2つの側面が考えられています。

 

 

 

起立性調節障害の考え方として大切なことは

“体”と“心”の両面の側面を見ていく

必要があるということです。

 

親御さんは両面を意識してください。

 

他の病気のように、身体だけが問題なのではなく。

また学校に行きたくないからという、心だけが問題なのではないのです。

 

つまり

  • 起立性調節障害が治れば、すぐに学校に行けるとか
  • 心の問題が解決したから、起立性調節障害が治る

とはいかないということです。

 

 

この病気は“身体の側面”と“心の側面”が絡み合っています。

 

 

まずは“体の面”からサポートしましょう。

適切な医療機関にご相談ください。

医師の指示は重症度により違うでしょうが

  • 生活習慣を整えるため、睡眠や運動を見直したり
  • 血液循環を整えるため、水分の補給などの指示・お薬も調剤

などをされるかもしれません。

 

落ち着けば、自律神経を鍛えるため

「体調が良いときは学校などに行くよう」

に言われると思います。

 

家でいるよりも、学校に行くほうが自律神経の鍛錬になります。

体調を整えようと、自律神経も頑張って働くのです。

この積み重ねが大切です。

 

 

 

その日の体調で、遅刻や早退をしながら。

また校内でも、体調が崩れれば保健室で休む。

回復すれば授業に出る。

といったように、決して無理せずにできる範囲で学校生活を送ります。

 

この生活こそが治療と言えます。

 

 

 

ただお子さんが元々、学校にストレスを感じていれば、ここまでして学校に行くでしょうか?

そもそも体調は悪いのです。

そして、病気というお墨付きまであるのです。

 

 

こうなると、

学校には足が向かない。

   ▽

自律神経が鍛えられない

日常生活が整わない

   ▽

起立性調節障害が改善しない

   ▽

さらに学校を休む

 

という悪循環にハマります。

 

 

ですから親御さんは、体の治療を進めながら、心の面を探ってください。

学校やその他の場所に、何かストレスになるものがあれば整理してください。

 

学校のストレスを整理できず、学校に子どもさんの足が向かないなら

自律神経を鍛えるという意味で、どこか居場所になるような場所を探したほうがいいでしょう。

 

重症度にはよりますが、この病気は家で安静にしているよりも、メリハリをつけて生活するほうがいいのです。

そうしているうちに

  • 自律神経が強くなる
  • ストレスにも強くなる

気が付けば、強い大人になっているのです。

 

 


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