お子さんが学校に行けなくなったとき、親御さんはどれほど苦しむでしょうか。
私は公立小学校で28年間、養護教諭(保健室の先生)をしてきました。
そして私自身、わが子の不登校を経験しました。
不登校の親御さんが苦しむ本当の理由。
それは「昭和の価値観」にあります。
今日は、この苦しみの正体と、そこから抜け出す方法をお伝えします。
わが子が不登校になったとき
うちの子たちは学校に合わずに不登校をしていた時期がありました。
わが子が不登校になったとき、私も取り乱しました。
- 仕事で忙しかったからかなあ
- 私の子育てがまずいのかなあ
- お父さんが仕事ばっかりやから
- あまやかした?
などなど考え、気持ちが落ち込みました。
養護教諭として28年間、不登校の子どもたちをたくさん見てきたのに。
それでも自分の子どものことになると、冷静でいられませんでした。
10年経って気づいたこと
でもそこから10年、いろいろな角度から不登校に向き合ってきました。
保健室の先生として、学校がしんどいお子さんとは、たくさんかかわらせてもらいました。
親として、わが子の不登校を経験しました。
そして今、不登校の親御さんの相談室を開いています。
その中で、気がついたことがあります。
不登校の苦しみは、昭和の人が作った価値観やシステムによるものだということです。
親御さんは本当に苦しむべきなのか?
今、親御さんが苦しんでいるのは本当に苦しむべきことでしょうか?
子どもが学校に行かない。
それは確かに心配です。将来が不安です。
でも、その「心配」や「不安」はどこから来ているのでしょうか?
多くの場合、それは「昭和の価値観」から来ています。
- 学校に行って当たり前
- いい大学に行けば将来が約束されている
- 大企業に入れば安泰
- 努力・勤勉・がまん
私たちはこの価値観の中で育ちました。
そして今、この価値観が親御さんを苦しめているのです。
とある学校の校長室だよりから
ある日、近隣の学校の校長室だよりが、回覧板で回ってきました。
そこには「家庭教育で大切な3つのこと」が書かれていました:
- あいさつ
- 靴揃え
- 目上の人にはまず「はい」と返事
そして「これができていれば家庭教育は完成といえる」と。
驚きです。
令和の今、本当にこれが「家庭教育の完成」でしょうか?
あいさつについて
あいさつは大切です。
でも今の子どもたちは、「知らない人に話しかけられたら逃げなさい」と教えられています。
もう社会は安全でないのです。
靴揃えについて
靴を揃えると気持ちがいい。それは確かです。
でも、靴は外を歩いてきた汚れたもの。
触ったら本当は手を洗う必要があります。
日本がコロナの感染が少なかったのは、靴を脱いで家に入る文化があるからだと言われています。
今、本当に子どもに「靴を揃えなさい」と言うべきでしょうか?
「はい」と返事について
これが一番問題です。
皆さんがご存じのように、最近では大きな企業の不正が明るみになっています。
厚生労働省のデータ改ざんもありました。
ジャニーズ事務所やフジテレビの問題・・。
止まりません。
「目上の人にはまず『はい』と返事」を教えていて、誰が間違いを指摘してくれるのでしょうか?
子どもたちに、自分で考える力を育てなくていいのでしょうか?
昭和の価値観は終わった
私は昭和の価値観を全否定しているわけではありません。
その時代には、それが正しかったのです。
でも、時代は変わりました。
コロナが起きたことで、昭和の価値観の限界がはっきりと見えました。
- 終身雇用は崩壊しました
- 大企業が安泰とは限りません
- いい大学を出ても、幸せとは限りません
- 「我慢して頑張る」だけでは、心が壊れます
令和を生きる子どもたちには、新しい価値観が必要です。
新しい価値観とは何か
では、新しい価値観とは何でしょうか?
私は、こう考えます:
自分で考える力
「はい」と言う前に、本当にそれが正しいのか考える力。
間違っていると思ったら、声を上げる勇気。
多様性を受け入れる力
学校に行く人、行かない人、違う学び方をする人。
みんな違っていい。それぞれの道がある。
自分らしく生きる力
人と比べない。自分のペースで生きる。
幸せの形は、一つじゃない。
柔軟に変化する力
終身雇用はない。一つの会社で定年まで働く時代ではない。
変化を恐れず、新しいことに挑戦する力。
学校は大切、でも唯一の道ではない
誤解しないでください。
私は学校を否定していません。
学校は大切です。集団で学ぶこと、友達と過ごすこと、素晴らしい経験です。
でも、それが唯一の道ではない。
- オンラインで学ぶ
- フリースクールに通う
- 家で過ごしながら自分のペースで学ぶ
- 高校から再スタートする
- 通信制高校を選ぶ
いろいろな道があっていい。
昭和の価値観は「学校に行かない=人生終わり」でした。
でも令和は違います。
親御さん自身も苦しんでいる
私も何を隠そう昭和の人です。
私の中に流れる昭和の価値観が、いつも私を苦しめます。
わが子が不登校になったとき、心の中で叫びました:
「学校に行かなきゃダメだ」
「このままじゃ将来が心配だ」
「私の子育てが間違っていた」
でも、それは本当でしょうか?
子どもは学校に合わなかっただけ。
子どもは自分のペースで成長している。
私の子育ては間違っていない。
苦しんでいるのは、昭和の価値観が私を支配しているからです。
親御さんができること
では、親御さんは何ができるでしょうか?
1. 自分の価値観に気づく
まず、自分の中にある「昭和の価値観」に気づくこと。
「学校に行くべき」 「みんなと同じであるべき」 「我慢すべき」
これらは、本当にあなたが信じていることですか?
それとも、親や社会から刷り込まれたものですか?
2. お子さんの気持ちを聞く
お子さんは、何を感じているのでしょうか?
学校に行きたくない理由は?
どんな風に過ごしたいのか?
昭和の価値観で判断せず、そのまま聞いてあげてください。
3. 新しい選択肢を知る
学校以外の選択肢を、一緒に探してみてください。
- フリースクール
- オンライン学習
- 教育支援センター
- 通信制高校
道は一つじゃない。お子さんに合う道が必ずあります。
4. 親御さん自身を大切に
お子さんだけでなく、親御さん自身も大切です。
昭和の価値観から抜け出すのは、簡単ではありません。
一人で抱え込まないでください。
誰かに話す。
相談する。
それだけで、心が軽くなります。
でも相手は吟味してくださいね。
でもきっと案外近くにおられます。
一緒に新しい価値観を作りませんか?
昭和の価値観から決別して、新しい価値観を作り上げていきたい。
よければ一緒にいかがですか?
私も、まだまだ途中です。
心の中で「学校に行くべき」という声が聞こえることもあります。
でも、少しずつ新しい価値観を受け入れられるようになりました。
令和を生きる子どもたちのために。
そして、苦しんでいる親御さんのために。
一緒に、新しい教育観を積み上げていきましょう。
まとめ
不登校の親御さんが苦しむ理由は、「昭和の価値観」にあります。
- 学校に行って当たり前
- いい大学、大企業が安泰
- 努力・我慢が美徳
でも、時代は変わりました。
令和を生きる子どもたちには、新しい価値観が必要です。
- 自分で考える力
- 多様性を受け入れる力
- 自分らしく生きる力
学校は大切ですが、唯一の道ではありません。
お子さんの不登校で苦しんでいる親御さん、一人で抱え込まないでください。
昭和の価値観から抜け出して、一緒に新しい道を探しましょう。
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にじいろたまご ~子どものこころを守る~ 元養護教諭28年|公認心理師・看護師
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