人によって感覚の入り方が違う。みんな同じ世界に生きていない。
梅雨ですね。
雨が多くなりますね。
お子さんは雨が好きでしょうか
嫌いでしょうか
一般的に、お子さんはどちらかといえば雨が嫌なことが多いです。
単純に
”外に遊びに行けない”
とか
”傘やカッパなど持ち物が多くなる”
といった行動上の制限が出てくるからでしょうか?
さてそれ以外にも雨が嫌いな理由に感覚上のものがあります。
例えば雨の日は
- 音が気になる
- 雨のにおいが嫌
- 濡れた服の感触が気持ち悪い
といったものです。
私たちは外の情報(刺激)を感覚器を通して感覚として体の中に取り込みます。
感覚の種類
- 視覚
- 聴覚
- 嗅覚
- 味覚
- 触覚
- 前庭覚(重力や体の向きを感じる)
- 固有感覚(筋肉や関節の状態を感じる)
そして大切なことは、同じ刺激でも人によってとらえる程度は、違うということ。
同じ刺激でも人によっては大きくとらえたり、小さくとらえたり、気付かなかったり・・・。
クーラーの温度設定がわかりやすいと思います。
同じ温度でも暑いと感じる人、寒いと感じる人がおられます。
同じ温度でも感じ方は様々なのです。
さてもしお子さんが雨が嫌いでしたら雨が嫌いな理由を尋ねてみてください。
大人の予想とは違い、意外な答えが返ってくるかもしれません(^_-)-☆
◎感覚過敏について
さて感覚が極端に敏感すぎることを感覚過敏といいます。
感覚過敏は、学校など集団生活を過ごす上でお子さんの困りごとになることがあります。
例えば
- 音楽の時間は耳が痛い
- 換気扇の音が気になる
- 友だちの服の匂いが気になる
- 色の組み合わせに、目が痛くて見ることができないことがある
- 照明がまぶしい
- 学校指定の体操服は肌をチクチクする
- 給食の野菜の食感がガサガサして不快
こういったお子さんが
- わがままといわれて叱られる
- 少しぐらい我慢しなさいといわれる
- 集中しろといわれる
- 体調不良になる
- 学校にいきたくなくなる
などなど
お子さんはわがままを言っているわけではなく、感覚が過敏なだけ。
それをお子さんが「○○に困っている」と言ってくれればいいのですが
子どもさんは
- 自分の感じている世界
と
- 他の人が感じている世界
が違うなんて思ってもいません。
「みんなは、なんでできるのかな」
「僕は我慢できない、だめだなあ」
と考えているのです。
大人が感覚過敏という視点を持っていただき、子どもさんの話をていねいに聞き取ることは、とても大切なことです。
もし感覚に過敏があることが分かれば、さらにお子さんに話を聞いてください。
- どうしたいか
- どうすると楽か
- 工夫できることはあるか
- 他に困っていることはないか
- 学校や集団にお願いすること etc.
お子さんに我慢させるのではなく、環境を整える方向で進められるといいですね。
子どもさんの困り感が大きいようでお子さんが望まれるなら専門家をお尋ねになることもできます。
感覚自体に働きかけるワークなどがあります。
〇さて余談
私(5●歳)は雨が大好きです。
極寒でなければ雨の日にはわざわざ出かけます。
しとしとザーザーと音を聞きながら
水たまりの波紋を眺め
近くの川を覗き込みます。
増水して水が勢いよく流れていると(不謹慎ですが)テンション⤴⤴
そして濡れて家に帰ると家族は驚きます。
「何してるの?」
「なんで車でいかないの?」
「何の用事があったん?」
(放っておいてくれ)
と内心思っている私です。
これは私の世界です。
私は困っていませんので、これはこれでいい。
感覚はその人の世界そのものとも言えます。
ここから芸術や文学が生まれる⁉