「生理痛で学校に行けない」
「毎月生理のたびに学校を休んでしまう」
お子さんの生理痛を心配している親御さんは少なくありません。
私は公立小学校で28年間、養護教諭(保健室の先生)をしてきました。
初経教育もたくさんかかわらせていただきました。
本当は素晴らしい体の仕組みですが、マイナスにとらえている女性は多いのではないでしょうか?
今日は、生理痛と不登校の関係、学校との交渉方法、具体的な対処法をお伝えします
中高生の7〜8割が生理時に不快症状
中学生、高校生では、7割から8割のお子さんが生理(月経)時に不快な症状を感じているというデータがあります。
つまり、ほとんどの女子生徒が何かしらの不調を抱えているのです。
保健室での経験
私は保健室の先生を長くしていましたが、「生理痛でしんどい」というお子さんには、短時間であっても、とにかくベッドで休むように勧めていました。
生理とうまく付き合ってほしいという思いからです。
保健室に来る生徒たちからは、こんな声を聞きました:
- 「痛くて授業に集中できない」
- 「体育の授業を休みたいけど言いにくい」
- 「トイレに何度も行くのが恥ずかしい」
- 「生理のたびに学校を休んでしまう」
生理というものは女性の生活の質に大きな影響を与えます。
生理痛で学校を休んでもいいのか
結論から言います。
生理痛がひどいときは、学校を休んでいいのです。
- 寝込むほどつらい
- 痛み止めが効かない
- 立っていられない
- 吐き気がする
こんなときに無理して学校に行く必要はありません。
「甘え」ではない
「生理痛くらいで休むなんて甘え」
そう言われることもあるかもしれません。
でも、それは間違っています。
生理痛の程度は人それぞれ。ひどい人は本当にひどいのです。
我慢して学校に行っても、授業に集中できず、かえって体調を崩してしまいます。
医療機関を受診すべきケース
もしお子さんが生理痛で日常生活に支障が出ているなら、医療機関にかかることをお勧めします。
こんな症状があったら受診を
- 生理の時は、寝込むほどつらい
- 生理の時以外にも腹痛がある
- 生理の時以外にも出血がある
- どんどんひどくなってきた
- 痛み止めが効かなくなってきた
生理痛を引き起こす病気では、いくつか早期に治療をした方がいい場合があるからです。
思春期外来がおすすめ
できれば思春期外来をされている婦人科でご相談されてください。
内診について
婦人科といえば、内診がネックです。
大人でも嫌なものです。
思春期外来でしたらその所は心得ておられます。
一般的な診察ならお腹の上からのエコーで対応してくださると思います。
ただ、念のため予約時に確認してください。
診察の結果
診察の結果、何かしらの異常や病気が見つかったり、ピルなどといった医療が必要なら、お医者さんと相談され対応されてください。
もし:
- 子宮や卵巣の働きには異常がない
- 病気もない
となりましたら、生理とうまく付き合っていくという方向性になります。
学校との交渉方法
生理痛で学校を休む、または保健室登校をする場合、学校との交渉が必要になることがあります。
診断書を取る
「月経困難症」という診断書を医療機関でもらうことができます。
これがあれば:
- 体育の授業を免除
- テストの日程変更
- 保健室での休養
- 欠席の配慮
などを学校に申し出やすくなります。
担任・養護教諭に相談
まずは担任の先生、または養護教諭(保健室の先生)に相談してください。
伝えるべきこと:
- お子さんの生理痛の程度
- 医療機関を受診したか
- どんな配慮が必要か(具体的に)
例: 「娘は月経困難症で、生理の時は痛みがひどく、授業に集中できません。医療機関も受診しており、診断書もあります。生理の時は保健室で休ませていただけないでしょうか。」
具体的な配慮の例
学校にお願いできる配慮:
- 保健室での休養:授業中でも体調が悪い時は休める
- 体育の免除:生理中は見学または別メニュー
- トイレの配慮:授業中でも自由にトイレに行ける
- オンライン授業:ひどい時は自宅からオンライン参加
- テストの配慮:日程変更または別室受験
学校側も配慮してくれることが多いです。遠慮せず相談してください。
ストレスと生理痛の関係
生理痛を軽減するには、ストレスとの向き合い方が重要です。
脳と生理の関係
生理におけるホルモンの調整は、脳の視床下部というところで行われます。
この重要な働きをしている視床下部は、たった4gの小さな器官。
そしてすぐ近くには感情に関係する扁桃体があります。
ストレスの影響
ストレスなどで激しい感情が起こると扁桃体が反応する。
するとそれは隣にある視床下部にも伝わり、ホルモンの調節にも影響が出る。
これにより生理痛がひどくなることがあります。
ストレスと生理痛は密接な関係があるのです。
不登校との関係
不登校の子どもたちの中には、学校でのストレスから解放されて、生理痛が軽くなったというケースもあります。
逆に、不登校になったことへの罪悪感や将来への不安で、生理痛がひどくなることもあります。
命を産み育てる準備
子どもさんの体は、今大きな変化をしています。
今までは、ご両親から命を授かり、この世に生まれ、そして大切に育まれてきました。
これからはお子さんが"命を生み、育てる"側になります。
生理痛がひどい方には苦しい期間かもしれません。でも、これは大切な準備です。
無理をせず、体の声を聞き、自分を大切にする。この経験は将来必ず役に立ちます。
具体的な対処法
では、具体的にどうすればいいのでしょうか?
①ストレスを抱えていないか確認
お子さんはストレスを抱えていないでしょうか。
ストレスによって生理痛がひどくなっているということはありませんか?
ストレスを誰かに聞いてもらうだけでも、ホッとできることもあります。
ストレスとの付き合いについてお子さんと話してみませんか。
②安心して休める体制づくり
生理痛がひどい時は休める体制を整えましょう。
学校との交渉:
- 月経困難症という診断書で学校側が免除してくれることはあるか
- オンライン授業はどれぐらい可能か
- 学校でも体調が悪い時は、気兼ねなく休める場所を確保しましょう
家庭での体制:
- 「生理だから休んでいい」と伝える
- 罪悪感を持たせない
- ゆっくり休める環境を作る
③鎮痛剤
鎮痛剤は、痛くなる前に飲む方が効果的な場合があります。
また生理痛や症状に特化した薬があります。お医者さんや薬剤師さんに相談しましょう。
④温める
血液の巡りをよくすることは、生理痛の軽減に大変効果があります。
- お風呂
- 靴下
- 下着(腹巻パンツなど)
- カイロ
- ひざ掛け
- 腹巻
お子さんが好むものを生活に取り入れてあげてください。
お気に入りの方法をすることは、精神的にも良い効果があります。
⑤体操
子宮の位置を調整したり血の巡りをよくする体操もお子さんが気に入れば試してみてください。
⑥東洋医学
鍼やお灸、漢方など東洋医学の領域も探ってみてください。
お子さんの中では:
- 鍼が「大好き、気持ちがいい」と言う方もいます
- 漢方の先生のところで野草のお茶を飲むと「落ち着く」など言われるお子さんもいます
お子さんに合った方法を一緒に探してあげてください。
まとめ
お子さんの生理痛(月経困難症)で悩んでいる親御さんへ。
大切なポイント:
- 生理痛で学校を休んでもいい
- 医療機関を受診する(思春期外来がおすすめ)
- 学校に配慮を申し出る(診断書があると良い)
- ストレスと生理痛は関係している
- お子さんに合った対処法を見つける
- 優しい気持ちでゆったりと過ごす
生理痛は「甘え」ではありません。
適切に対処すれば、学校生活を送れるようになります。
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一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。 |
