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不登校と月経前の不調|PMS・PMDDの症状と対処法

公立小学校で28年間養護教諭をしてきました。保健室では、月経前の不調で訪れる女の子たちに、たくさん出会ってきました。

「なんだかイライラする」

「体がだるい」

「学校に行きたくない」

そんな訴えが、月経前に繰り返されるとき、それはPMS(月経前症候群)やPMDD(月経前不快気分障害)かもしれません。

 

 

不登校の原因に、PMSやPMDDが隠れていることはあります。

思春期の女のお子さんの体調不良に、波があるようでしたら、月経との関係を探ってみてください。

 

 

月経前症候群(PMS)・月経前不快気分障害(PMDD)とは、

月経前に現れる心と体の不調のことを月経前症候群(PMS)と言います。

そして特に心の不調が強い場合を月経前不快気分障害(PMDD)と言います。

(月経中の体調不良は月経困難症といいます。)

概ね月経前3日から10日に症状が出ます。

そして月経開始とともに軽減します。

 

身体的症状

  • 腹痛
  • 頭痛
  • 腰痛
  • むくみ
  • お腹の張り
  • 乳房の張り

 

精神神経症状

  • 情緒不安定
  • イライラ
  • 抑うつ
  • 不安
  • 眠気
  • 集中力の低下
  • 睡眠障害

 

自律神経症状

  • のぼせ
  • 食欲不振・過食
  • めまい
  • 倦怠感

保健室での経験

保健室で働いていた28年間、

「生理痛でしんどい」

「なんとなく調子が悪い」

というお子さんは、短時間であっても、とにかくベッドで休むように勧めていました。

 

 

生理とうまく付き合ってほしいという思いからです。

月経前の不調は、お子さん自身も気づいていないことがあります。

「なんだかしんどい」

「学校に行きたくない」

という訴えが月経前に繰り返される場合、月経との関係を探ってみてください。

 

 

①月経との関係を探る〜知るだけで改善する人もいる〜

まずは生理と症状の関係を症状日記として記録します。

カレンダーなどで管理するか、アプリなどで便利なものがありますのでお子さんと一緒に記録してください。

記録する内容

  • 薬の服用の有無
  • 月経の量
  • 体重
  • 基礎体温
  • 心の変化(イライラ、情緒不安定、無気力)
  • 身体の変化(頭痛、下腹部痛、むくみなど)
  • 行動の変化(甘いものが食べたい、食欲)
  • 一日の出来事(睡眠不足、疲れ)
  • 気づいたこと

症状日記は、病院で診察を受けるために重要な情報になります。

しかし同時に月経とうまく付き合うための手立てにもなります。

症状日記をつけることで体の不調を予測したり、体を労ったりするなど、自分で対処できるようになります。

これだけで症状が改善する人があります。 気づきの病といわれています。

 

 

②症状日記を使ってうまく付き合ってみましょう

お子さんの不調が月経と関係すると予想されましたら、うまくつきあう方法を探ってみてください。

この病気は、体のどこかが悪いとか、ホルモンが多い、少ないといったことが問題ではなく、正常なホルモンの変化に体の反応が起きていると説明されます。

ですからすぐに治療しないといけないものではありません。

お子さんと一緒に症状日記をもとに自分でコントロールする方法を探してみましょう。

 

対処法の例

  • しんどくなる時期には、用事を入れない
  • しんどい時はゆっくりと休む
  • 体を温める(お風呂、カイロ、靴下)
  • アロマ、マッサージ、鍼などの対処療法でお子さんが気に入っているもの
  • 鉄分を取ってみる(鉄分が不足している人が多いというデータがあります)
  • カフェインを控える(悪影響を及ぼすというデータがあります)
  • ひどい時は学校や体育などを休む

 

 

③それでも日常生活に支障があるようでしたら医療機関へ

症状日記をつけて、対処法を試しても、日常生活に支障があるようでしたら、医療機関にかかりましょう。

  • 婦人科
  • 精神科、心療内科

婦人科では、内診が必要になることがあります。お子さんの意思をきちんと確認しておきましょう。

 

 

④薬のこと

積極的な治療としては薬物療法があります。

代表的なものは排卵抑制剤や痛み止め、むくみに対しての薬や精神症状を緩和する薬、漢方薬などがあります。

いずれも医師とよく相談され、お子さんの意向も確認して進めてください。

 

薬の副作用について

薬には必ず副作用があります。

特に排卵抑制剤のピルは、1〜2ヶ月ほど体が薬に慣れるまでは頭痛、悪心、不正出血が起こりやすい。

副作用は飲み続けると収まってくることが多いです。

ですからそれまではしんどくても飲み続ける必要があります。

 

またあまりにもしんどいときはピルの種類を変えることが必要になります。

医師や薬剤師にお子さんの体の様子を伝えて進めましょう。

 

 

⑤どこを目指すのか

この病気は、先にも書きましたように体のどこかが悪いとか、ホルモンが多いとか少ないなど異常があるわけではありません。

正常なホルモンの変化に、体が反応が起きているという状況です。

他の病気のように、なにか異常があって、必ず治療しないといけないというわけではないのです。

 

ですからどこを治療の目的にするかは、お子さんが決めるのがよいでしょう。

 

A. いつでも元気はつらつで学校を休まないことを目指す

B. しんどいときは無理しない範囲で学校を休んだり、診断書等で課題を免除してもらったりしていくぐらいを目指す

 

医療機関にもよりますが、特に患者の意思の確認なくAを目指すために、ピルの服用が始まることがあります。

 

 

それが医療機関の使命かもしれませんが、どこを治療の目的にするかについては、念頭に置いておかれるといいでしょう。

まとめ 元養護教諭のつぶやき・・。

月経前の不調(PMS・PMDD)は、お子さんの生活の質に大きな影響を与えます。

まずは症状日記をつけて、月経との関係を探ることをおすすめします。

気づくだけで改善する人もいます。それでも日常生活に支障がある場合は、医療機関に相談してください。

そして、どこを治療の目的にするかは、お子さんが決めることです。

ピルについては海外では、子どもたちに公共機関が一斉に配布したりなど積極的に使用することがむしろ推奨されています。

ですが副作用も当然あります。

 

ピルの服用は、女性にとって「自立」の象徴のなのかもしれません。女性にとっては生き方に深く関係するように感じます。

 

だからこそお子さんの納得を得ながら進めていただきたいのです。

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